“幸せ”だって無くして気がついた 馬鹿な僕だから


「野崎先生。

どうして森本刑事・・じゃなくて“佐山カツジ”の所に来たんですか?」


「僕だって馬鹿じゃ無い。
薄々気付いていました。

・・何故だかは分からないけど・・

鉄槌者の犠牲になる人達は僕のクリニックの患者さんと深く関わりがある人達だって。

だから佐山に忠告しに来たんです。

このままだとその身が危ないと・・。」


「だったらどうしてその事を警察に話してくれなかったんですか?
俺や真田さんに・・・。」


「・・・・鉄槌者のおかげで・・・
患者さん達が救われているのも事実だったから・・・。

僕自身どうしたらいいか・・葛藤してたんですよ・・・。」



「・・早苗さ・・じゃなくて、
“安村ミサト”さんに週末の予定を聞いたのはなぜ?」



「・・・・・あれは・・その・・
・・・個人的興味で・・。

もし何も予定が無かったら食事にでも誘おうかと・・・。」



「・・・ハァ・・。

確かに早苗さんはうちの署で・・いや全国の警察署にも負けないぐらいの美人刑事ですけど、

医者が患者を口説こうとするのは倫理違反になるのでは?

おかげでこっちが踊らされましたよ。」



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