“幸せ”だって無くして気がついた 馬鹿な僕だから
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
「・・・凄い・・。」
「ん?」
「たったそれだけで・・僕の事を?
じゃあ盗聴器のことも見破ったんですか?」
「そうだね。
二人でうどん食いながら、
“もし野崎は全くの無関係で君の単独犯だとしたら・・”
って考えてた時に相棒が閃いてくれた。
・・まぁあいつはいつも思いつきでしか発言しないけど、それが功を奏する事もある。
俺が名前を名乗ったのは野崎と対面した診察室だけ。
この話を小西にしたら、
“だったら診察室に盗聴器が仕掛けられてるんじゃないか?”って。
“カルテの移動や院内の大掃除を手伝わされていた君ならチャンスもあったんじゃないか”ってね。」
「・・・・・・・。」
「君はカルテから犯罪被害者遺族をピックアップし、
彼・彼女らのカウンセリングを盗聴器によって盗み聞きした。
そうやって情報を得て彼・彼女らに近づいたんだろう?
遺族の復讐心を煽り、
君は鉄槌者となった。」