“幸せ”だって無くして気がついた 馬鹿な僕だから

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幼い頃から人を殺すことに興味を持っていた。

だから“僕は異常な人間かもしれない”、

ということを理解するまでにはそれほど時間はかからなかった。



小学生の時は誰なら殺せるかを考えていた。

集団登校、集団下校は煩わしかった。

1人でいたいのに、周りと話を合わせながらの登下校は煩わしかった。




中学生の時は具体的にどうやって殺そうかと考えていた。

捕まったときになんて言い訳するか考えていた。


強制される部活は苦痛でしかなかった。

どれだけ声を掛けられても、
運動部には絶対に入らなかった。




高校,大学では、殺されても文句が言えない人間に近づく為に、どういう職につけばいいかを探していた。



感情と相反し、出来上がっていく体。
やり場の無い気持ち。



“可愛い”と言われる度に腹が立った。



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