“幸せ”だって無くして気がついた 馬鹿な僕だから
俺が尊敬する先輩が謹慎を食らったのは3ヶ月前の事だった。
真田ダイゴさん。
俺が勤めるムコウジマ警察署 強行係において絶対的な存在のお方だ。
普段はヨレヨレのスーツを着た頼りない見た目だけど、
事件となると発揮される恐ろしく鋭い観察眼と、
突拍子も無い聞き込みから核心へと迫り、
時には犯人をも嫌らしく追い詰める。
そんな刑事ドラマのモデルになりそうな真田さんとコンビを組んでもう5年。
真田さんが謹慎を食らった時には早苗さんと共に必死に課長や署長に懇願したけど、
結局“規則を破った”事実は事実なので俺達も受け入れた。
・・・当の本人は覚悟を決めていたようだからあっさりしていたけど・・。