“幸せ”だって無くして気がついた 馬鹿な僕だから
ガタガタと体を震わせ、
次第に動かなくなる人間。
その光景を目に焼き付け、
家に帰って一段落すると、
一晩中涙が止まらなかった。
人は嬉しさが度を超すと涙が止まらなくなるものなんだとそこで初めて知った。
ついに殺した。
ついに僕は人を殺した。
叶わない夢は無い。
気がつけば迫田の返り血を浴びた服を顔に押しつけ、
迫田を刺したナイフを枕元に置いて、
僕は安らかな夢を見ながら眠りについていた。