“幸せ”だって無くして気がついた 馬鹿な僕だから


――――――― 


確かにこじんまりしてるな・・・。


到着した野崎心療クリニックは路地裏に位置する場所にあり、4台分の駐車スペースと自転車置き場が少し。


少し大きな牛丼屋ぐらいの大きさだった。


駐車している車は無かったので楽々車を停め、真田さんと共に中へと入る。


“カラン カラン”


手動ドアを押し開くと鈴が鳴った。

その音に反応して、“受付”カウンターの向こうに座って何やら事務作業をしていた女性が俺達の方へと視線を向ける。


「すみません、午後の診療は16時からなんですけど・・?」

どうやら俺達の事を患者だと思ったらしい。


スリッパに履き替えてその女性に近づく。


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