青い恋
その時、マイクのキーンって音がしてそこにいた新入生みんな舞台の方を向く。

「えー。これから入学式を始めます」

この空気にはあわないくらい立派な式が行われて、瑠夏は「海咲のおまじないで大丈夫になった!」って言って、堂々と新入生代表の挨拶を終えた。

「やっぱり島の人みんなが見に来るってなると緊張するね」

「そりゃあこの島の一大イベントだしね、人が少ないから」

私達は2人して苦笑いをする。入学式なのに喋っていられるのは他もそわそわして、結構うるさいから。

退屈だった入学式を終えて、1クラスしかない教室に移動する。

「うい!また3年間よろしくな」

「慧…またあんたと一緒かよ、」

「はぁ?!瑠夏酷くね?!中学も俺ら3年間一緒だったろ?!」

「まぁ中学も1クラスしかなかったしね」

「海咲もかよ…てか聞いた?今日転校生来るんだってよ」

「あんた怖いほどに立ち直り早いわね…」

「でもよくこんななんもない島に転校だね」

「親の悲しい事情だろうなぁ」

そんなことを言って、泣き真似をする慧。3人で喋っていると私たちのクラスについた。

「ありゃ!海咲席遠いな…」

「あらら、まぁしょうがないよね、またあとでね」

私は自分の席について周りの子と時間がくるまで話していた。
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