キンダーガーテン三   ~それぞれの居場所に~
…………………そう。

私が恐れてるのは…………

犯人が、この間の女の人では??ってこと。

だって…………

あの女の人が現れた次の日から………嫌がらせが始まったんだもん。

先生も薄々気づいてるよね??

尋ちゃんに『お遊戯会の準備してくるから……テレビでも見てて』と言って

自分の部屋に入る。

一人になると………不意に恐怖が襲ってきて………涙が溢れる。

……………先生…………電話なんて出来ないよ…………。

どれくらい泣いたのか分からないけど…………

いつの間にか眠っていたみたい。

目が覚めたら…………先生に抱かれて……

「ただいま。」って微笑まれた。

「こらっ、約束しただろう?一人で抱えるなって。
一番不安な時に……側にいなくてごめんね。」って……優しく目元を撫でてくれる。

「赤くなってる。」

先生の冷たい指先が、気持ちいい。

「先生………………ごめんなさい。」

再び泣き出す唯を抱き起こして………ギュッとしてくれる。

「今のごめんは、一人で泣いたから?」

違うって分かるのに………唯の口から言わそうと……

あえて違うことを聞く先生。

首を振って違うとアピールしても………

「ちゃんと、唯の言葉で伝えて」って………。

先生には敵わない。
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