キンダーガーテン三 ～それぞれの居場所に～

先生が悪者になるよりも早く、保護者の間で

『この間来てた実習生の恭子先生。
旦那さんに浮気がばれて、離婚したんだって。』

『腹いせに、この園が狙われたって～』

『怖いよね～』

『先生達も大変だったわよ。気の毒に。』

『若い先生が多くて、怖かったらしいから
私達保護者が協力してもり立てましょう！』って

なんだか団結心もわいて落ち着いた。

ただ、沙羅ちゃんを守ることはできなくて…………

沙羅ちゃんは、お祖父ちゃん達に引き取られることになり

転校して行ったの。

結局、保護者の噂が正しいみたいで…………

沙羅ちゃんのお父さんと恋をした恭子先生が

沙羅ちゃんの面倒を自宅でみていたらしいけど……

エスカレートして、園でもみようとして失敗。

結局自宅でみるようになったけど……

先生の旦那さんに浮気がばれて離婚することになって

お父さんにも慰謝料請求がきたりして………大変だったみたい。

先生と別れることで落ち着いたはずなのに

園のせいで、沙羅ちゃんのお父さんとも旦那さんとも別れることになったって……

逆恨みした恭子先生が…………嫌がらせをしたり、ガラスを割ったんだって。

大人の事情で、どれ程の傷を沙羅ちゃんは負ってしまったのかと思うと

解決した今も、みんなの心が晴れることはないの。

それに………

唯と先生には、もう１つ引っ掛かってることがある。

恭子先生の供述によると

ガラスとゴミはしたけど……動物のうんちとエッチな本はしてないって……。

警察は、『嫌がらせに便乗した愉快犯の仕業でしょう。』って言ってたけど……

もしかして？？と思ってるの。