キンダーガーテン三   ~それぞれの居場所に~
こんなに傷つけてるのに……

先生から離れようと思わない唯って………酷いのかな??

それでも先生から……距離を置こうとは………思わなかった。



午後からのミーティング。

いつもは…コッソリおやつを持ち込んで、どちらかのお部屋でするんだけど

……………今日は職員室。

向かい合って話す二人には……

いつもの雑談も、笑顔もない。

「運動会の練習に入るから……音楽に慣らせるために
お弁当の時にBGMとして流したらどうかと…………」

「はい。わかりました。」

「お遊戯の振り付けは……一緒に……」

「取り合えず各自で考えてきていいですか。」

「あっ………うん……。」

終始下を向いたまま、冷たい答えが返ってくる。

途中……

主任先生の視線を感じたり……

ガタンと音を立てて立ち上がる……夏苗ちゃんの腕を……

梓ちゃんが引っ張って、座らせる姿が目に入ったけど………

見なかったことにした。

……………みんな………心配してるよね…………

年少組の事だから、二人で解決しないといけないんだけど…

プライベートの事が含まれてるから………

どう対応したらいいのか分からない。

でも……

唯が悲しい顔をしたら……

悪くない咲ちゃんが………悪く見られてしまう。

とにかく、強くなって……頑張らないと!!
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