キンダーガーテン三   ~それぞれの居場所に~
玄関のドアを、閉めた途端……

後ろからギュッと抱きしめられて……

「もう、2度と離れるな!!」って……怒られた。

「…………………ごめんなさい。…………」

頭の上に顎をのせて…………「約束……いい?」って……

約束って……あれ、だよね??

一瞬考えて………………………………「うん。」って頷いたら………

クルッと反転させられてた。

「本当に…………いいの??」って……もう一度聞くから

ゆっくり………目をつむると……

「泣くのは、ここにしてね。」って………

背中に回した腕に、ギュッと力を入れて

瞼に……キス。

「顔、真っ赤。」って笑いながら………ほっぺにキス。

「大好きだよ。」って………おでこにキス。

「…………もう……離れるな…………」って…………………唇にキス……………。

チュッてリップ音に恥ずかしくなって目を開けると

今までに見たことのない……

甘くて優しい笑顔で見つめられて……もう一度ギュッと抱きしめられた。

「……おかえり。」

「………………………ただいま。」

至近距離で見つめる、先生の瞳には…………

幸せそうに見る、唯が映っていた。

ここが唯の居場所だね。……………一番安心出来るよ。

甘えるように、先生の胸に顔を刷り寄せたら

「やっぱりネコみたい。
ただし、野良猫じゃあなくなったけどね。………オレの飼い猫。
でも、そんなに安心しきって大丈夫??」って

クスッと笑いながら覗き込まれた。

……………??……………?……………
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