あした晴れたら散歩に行こう
*(2)これは誰?*
 どうして私の手は毛むくじゃらなの?

 まだ頭痛の残っている頭で必死に考えてもわからない。そうだ。これは夢かも、、もうちょっとだけ眠れば目が覚めるわ、きっと、、

 しばらくの間目を閉じてみたが、やはり手は毛むくじゃらのままだ。おそるおそる毛を引っ張ってみた。

 痛い!!
         
 げ!これって、現実なの? 
 
 いやよ!毛むくじゃらの手なんて!いったいどうやってミッチー(彼氏)と手をつなげばいいの?ハンバーガーだって毛が入っちゃうから思いっきりかぶりつけないし・・

 そこまで考えてはたと思った。 

 これって、まさか手だけじゃないんじゃ・・・わたしは急いでベッドの上に起き上がり部屋の壁にかけた鏡のところに行こうとした。そのとたん、私の体はベッドの上から床に転がり落ちていた。
 
 「痛い~~!!!」思いっきり叫んだつもりだったのに、口からでたのは「うううう~。」といううめき声だけ。わたしはわけがわからなくなり、狂ったように鏡のところまで走っていった。

 でも、どういうわけか鏡が見えない。ていうか、背がとどかないのだ。

 ええ~!これっていったいどういうこと??

 そのとき自分の横に勉強机があるのが目に入った。私は急いでその机の上に椅子を踏み台にしてよじ登った。
 
 そして、鏡をのぞきこんだ。


「ぎゃあああああ~~~~~!!!(うわおんわおんんん~~!!!)」


 次の瞬間、私は机から転げ落ちて床でしこたま頭を打ち、気を失ってしまった。

 

 



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