言葉はいつも想いに足りない

新鮮な空気を吸いたかった。
祝福ムードのその空間が
息苦しかった。

屋上に出て空気をいっぱい吸い込んで
何度も何度も深呼吸をした。
でも、今日は何も晴れなかった。
このどんよりとした気持ちも
劣等感も惨めさも残ったままだった。

仁「水無月。大丈夫か?」

優しい言葉をかけてくれる
部長の顔なんて見れなかった。
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