言葉はいつも想いに足りない
葵「入社した頃からずっと
私は高須さんに憧れてました。
あんな風になりたいって憧れて
努力したけど全然ダメで...
そもそもこんな私が憧れる事自体
間違ってたんですよ。
惨めになるだけなのに。
劣等感に押し潰されるだけなのに。」
仁「憧れる事は
そんなに悪い事か?」
葵「え?」
振り返るとやっぱりそこには
優しい部長がいた。
仁「誰かに憧れるから惨めになる。
憧れたせいで劣等感を感じる。
例えもし、そうだとしても
俺は音楽の才能はないけれど
ドビュッシーのようになりたいし
物書きのセンスはないけれど
太宰治のようになりたい。
憧れを持つ事を諦めるくらいなら
俺は劣等感と共に生きていきたい。」