言葉はいつも想いに足りない

到着したエレベーターに乗り込むと
沈黙が俺たちを包み込んだ。

仁「その、手に持ってる
資料は何だ?」

葵「あ、これですか?
パーティーに参加するからには
せめて出席者くらい覚えて
おかないとと思って出席者リストを
環くんから借りたんです。」

エレベーターを降り表に出ると
慣れた手つきでタクシーを止め
俺を先に乗せる。

水無月は本当に使える奴だ。

< 13 / 270 >

この作品をシェア

pagetop