言葉はいつも想いに足りない

俺なりにちゃんと妻を愛していた。
...はずだった。でも、今となっては
それが愛だったのかは分からない。

俺は自ら手放した。
妻が出て行く前に言った一言。
それが俺の全てだった。

知っていたんだ。
悲しくなる前に手放せばいい。

だって、もう随分と前から
俺と妻の間には愛情など
存在していなかったのだから。
< 136 / 270 >

この作品をシェア

pagetop