言葉はいつも想いに足りない

水無月は薄暗いタクシーの中でも
出席者リストに目を通していた。

仁「覚えなくていい。」

葵「え?」

仁「今日、突然
水無月を誘ったのは俺だ。
出席者の名前くらい頭に入ってる。
水無月は俺の後ろにいればいい。」

俺なりに水無月に
気を遣ったつもりだった。
いや、気遣ったというよりは
事実なのだから仕方がない。
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