言葉はいつも想いに足りない
今日突然、残業代もつかない
パーティーに誘っておいて
出席者の名前を覚えて欲しいだなんて
図々しい事、思ってもいなかった。
なのに、水無月はほんの少しだけ
悲しそうに微笑み、でもその表情とは
裏腹に明るい声で答えた。
葵「そうですよね。
部長がいれば平気ですよね。」
水無月が今、何を想っているのか
俺には検討もつかない。
いや、そもそも水無月の気持ちを
考える必要などないのだ。
水無月の実力を買ってるからこそ
今日、俺は明日、上から文句を
言われる事を承知の上で
水無月の事を誘ったのだから。