言葉はいつも想いに足りない

本当は違う。不安だから。
何もなくなった時
もしも部長と別れた時
何もない自分に戻ってしまう事が
ものすごく怖かった。

完璧以外、必要じゃないから。

仁「1つだけ言ってもいいか?」

葵「うん、何?」

仁「俺は完璧などいらない。
たまには洗濯をし忘れたっていいと思う。
掃除が出来ない日もあっていいと思う。
お惣菜が食卓に並んだっていいと思う。
俺は、家政婦と一緒に住んでるんじゃない。
恋人の葵と住んでるんだ。」

本当に部長の口からは
嬉しい言葉しか出てこない。
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