言葉はいつも想いに足りない

だから、私はいらなかった。
子供なんて欲しくなかった。

例え、誰かと結婚したとしても
子供なんて産まないつもりだった。

だって、愛せる自信がない。
私も母のように押し付けて
しまうかもしれないから。

苦しい想いをしたからこそ
同じ苦しみを味あわせて
しまうかもしれないから。

仁「だけど、妻がいなくなった今。
匠海の親は俺だけだ。
親がいるのに施設になんて入れたくない。
俺は匠海と暮らしたい。」

葵「だったらさ、仁。
私たち別れようよ。」

だから、一択しかなかった。
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