言葉はいつも想いに足りない

母「私はそんな事言ってないわよ。」

葵「だったら、どうして
ずっと私の服を用意してたのよ?」

母「あなたが毎朝悩むから
私はその手助けをしただけよ。」

葵「だったら、何で
沢山、習い事をさせたのよ?」

母「あなたには少しでも多くの
選択肢を与えてあげたかったの。
確かに葵ちゃんの言う通り
私は私の人生を押し付けて
いたのかもしれない。
でもね、あなたには私のような
苦労はして欲しくなかったの。
頭が悪いから運動神経が悪いから
楽器が出来ないから弱いから
そんな理由で苦労して欲しくなかったの。」

葵「苦労?」
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