言葉はいつも想いに足りない

~仁side~


葵の涙が痛かった。
葵の想いが苦しかった。

分かってる。葵を傷付けているのは
他の誰でもない俺だ。

大切なものが2つある時
大切なものが相反していた時
一体、どちらを選ぶのだろう。

こんな言葉を葵に言わせてしまった事が
情けなかった。
だけど、選ばなきゃならない。

分かり合えないのなら選ぶしかない。

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