言葉はいつも想いに足りない
葵「葵ちゃんは愛されてるね。
いいママだねって幼い頃から
友達に言われ続けてきました。
オシャレな洋服を着て沢山の
習い事をして頭が良くて
スポーツ万能で背が高くて
スタイル抜群で羨ましい。
...て、何か自慢みたいに
なっちゃいましたね。」
仁「聞いてるから。
...ちゃんと。続けて。」
葵「だけど、そこに私はいないんです。
目を覚ますとその日着ていく洋服が
枕元に置いてあって、習い事は全部
母が決めたもので、もちろん高校も
母が選んだ学校に進学しました。
私は私の体で母の人生を生きてたんです。
...愛情じゃなくて、支配でした。」