ワケあり王子のオトし方
chapter:1
「――で、具体的には何をするんだ?」
西園寺をオトす発言をした私を、真琴が訝し気な目で見てくる。
私は今しがた使ったばかりの鏡を手に持ったまま、フフンと鼻を鳴らした。
「オトす」
「どうやって?」
「ありとあらゆるテクニックを使って」
「テクニック…」
信じられないとでも言わんばかりの顔をしている真琴に、私はにっこりと微笑みかけた。
これぞエンジェルスマイルである。自称ではない。男子生徒たちが名付けたものだ。
私は一つ咳払いをし、王子こと西園寺が去った方へと視線を投げた。
「これまで私に落ちなかった男はいなかったんだから。アイツもオトしてみせるわ」
「が、頑張りたまえよ…」
私はどこぞのマダムのように高笑いをした後、自分の席にお上品に座った。そして、続々と登校してくる男子生徒達に笑顔で挨拶をしながら、SNSを開く。
【今日はいい天気!イイコトあるかなぁ】
そう呟いた後、アイツを落とすための策を練り始めた。
西園寺をオトす発言をした私を、真琴が訝し気な目で見てくる。
私は今しがた使ったばかりの鏡を手に持ったまま、フフンと鼻を鳴らした。
「オトす」
「どうやって?」
「ありとあらゆるテクニックを使って」
「テクニック…」
信じられないとでも言わんばかりの顔をしている真琴に、私はにっこりと微笑みかけた。
これぞエンジェルスマイルである。自称ではない。男子生徒たちが名付けたものだ。
私は一つ咳払いをし、王子こと西園寺が去った方へと視線を投げた。
「これまで私に落ちなかった男はいなかったんだから。アイツもオトしてみせるわ」
「が、頑張りたまえよ…」
私はどこぞのマダムのように高笑いをした後、自分の席にお上品に座った。そして、続々と登校してくる男子生徒達に笑顔で挨拶をしながら、SNSを開く。
【今日はいい天気!イイコトあるかなぁ】
そう呟いた後、アイツを落とすための策を練り始めた。