ワケあり王子のオトし方
* * *
『コチラ真琴、コチラ真琴。15時40分現在、西校舎4階の視聴覚室前にて西園寺を確認。あっ、通過したぞ!』
「ラジャー!突入しまーす」
放課後。
作戦を練り練りした私は、真琴と共に西校舎に来ていた。
ここはPC室や音楽室と言った特別教室や、部活動団体が合宿で使う設備が並んでいる。
私はその一角――いや、正確には廊下の曲がり角で、携帯を片手に隠れていた。
何をするのかって?
よくぞ聞いてくれた。私はこれから、どこぞの少女漫画のような出会いを西園寺とするべく、こうして隅っこで待機しているのだ。
名付けて、【運命的な出会いをしよう作戦1】。
西園寺が廊下を曲がる瞬間に、私も廊下を曲がる。
そしてぶつかった後、廊下に尻餅をついてしまった私に、西園寺は手を差し伸べる。
その時、私の美貌に一目で恋に落ちるのだ。
なんてカワイイ女の子なんだ、と。
――と、いう筋書きである。
『コチラ真琴、コチラ真琴。15時40分現在、西校舎4階の視聴覚室前にて西園寺を確認。あっ、通過したぞ!』
「ラジャー!突入しまーす」
放課後。
作戦を練り練りした私は、真琴と共に西校舎に来ていた。
ここはPC室や音楽室と言った特別教室や、部活動団体が合宿で使う設備が並んでいる。
私はその一角――いや、正確には廊下の曲がり角で、携帯を片手に隠れていた。
何をするのかって?
よくぞ聞いてくれた。私はこれから、どこぞの少女漫画のような出会いを西園寺とするべく、こうして隅っこで待機しているのだ。
名付けて、【運命的な出会いをしよう作戦1】。
西園寺が廊下を曲がる瞬間に、私も廊下を曲がる。
そしてぶつかった後、廊下に尻餅をついてしまった私に、西園寺は手を差し伸べる。
その時、私の美貌に一目で恋に落ちるのだ。
なんてカワイイ女の子なんだ、と。
――と、いう筋書きである。