俺がこんなに好きなのは、お前だけ。


わざと惚れさせられている気がする。もっともっと、想いが膨らんでいく。じゃないと、こんなにかっこいい言葉をかけられたら、さすがにドキドキして、たまらない。


顔が赤くなっているのが、鏡を見なくてもわかる。
大志くんが私のとなりに立つ。目が合うとニヤリと笑われた。


……ああ、もう、ほんと。

恋に落ちたときから、ずっとこの人のこういうところに弱い。ひたすらに、好き。


誰にでも優しい優等生かと思えば、女の子の告白を無碍に突っぱねる性格悪い人だったし、恋を嫌っていて、でも、本当の本当は優しい人。思いやりに溢れた人。


だからこそ私が変な手紙に悩んでいたとき、支えて、守ってくれた。


そして君は、本当は、恋をしたことがあって、突然終わりを告げた恋にトラウマがあっただけなんだよね?

だから私との恋も臆病になって、一歩を踏み出せなかったんでしょう?


また恋を始めても、終わってしまうんじゃないかって、怖かったんでしょう?


でも、それだけじゃないよね。


大志くんの心のなかには、私じゃない女の子への気持ちも、まだあるんじゃないのかな……。


だから、ね?


私は、──



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