恋ってやつを教えてやるよ。

「まぁ、私達も美恋と元木にはずっと仲良くいてほしいけどさぁ〜!ね?高峰くん!」


「だね」



うんうん!そうだよ!


私達の関係が変わることなんてあるわけない!


天地がひっくり返るくらい有り得ないよ!


きっと私達は、明日も明後日も、一年後も10年後も、その先もずーっと!


こうして一緒に笑ってる。











そう、思ってたんだ。






それから数日後。


ジロが意味のわからないことを言い出すまでは……。












「……は?今、何て?」



それは、いつもと変わらない帰り道だった。



「だーかーらっ!恋ってのが何か、わかった気がするって言ったんだよ!」



私とジロの家の距離は、歩いて3分ほど。


カップラーメンも伸びやしない近さだ。


だから昔から、よくこうして行き帰りを共にしてる。


今日もいつも通りジロと下校していた私は、家の最寄りの駅で電車を降りて、コンビニでも寄ってから帰ろうかって話していた時だった。



え?何?


どういうこと?



“恋ってのが何かわかった気がする”



今……そう言った?
< 12 / 152 >

この作品をシェア

pagetop