恋ってやつを教えてやるよ。
「まぁ、私達も美恋と元木にはずっと仲良くいてほしいけどさぁ〜!ね?高峰くん!」
「だね」
うんうん!そうだよ!
私達の関係が変わることなんてあるわけない!
天地がひっくり返るくらい有り得ないよ!
きっと私達は、明日も明後日も、一年後も10年後も、その先もずーっと!
こうして一緒に笑ってる。
そう、思ってたんだ。
それから数日後。
ジロが意味のわからないことを言い出すまでは……。
「……は?今、何て?」
それは、いつもと変わらない帰り道だった。
「だーかーらっ!恋ってのが何か、わかった気がするって言ったんだよ!」
私とジロの家の距離は、歩いて3分ほど。
カップラーメンも伸びやしない近さだ。
だから昔から、よくこうして行き帰りを共にしてる。
今日もいつも通りジロと下校していた私は、家の最寄りの駅で電車を降りて、コンビニでも寄ってから帰ろうかって話していた時だった。
え?何?
どういうこと?
“恋ってのが何かわかった気がする”
今……そう言った?