恋ってやつを教えてやるよ。

高峰くん……?



「あ……ありがとう……?」



えーっと……ん?


これは、友達としてってことであってるよね?


なんだか高峰くん、ちょっと様子がおかしい気がする。


どこがと聞かれてもよくわからないけど、あきらかにいつもの余裕たっぷりの高峰くんじゃない。


不思議に思いじっと見つめていれば、はっと目を見開いた高峰くんが、気まずそうに目を泳がせる。


それから「あー!もう!」と言いながら、私のいるベッドに突っ伏した。



た、高峰様がご乱心だ!!



「…ごめん。急に何言ってるんだって話だよね」


「う、ううん!」


「ちょっと俺、焦ってるのかもしれない」



焦ってるって一体何に?



高峰くんは突っ伏したまま、顔の角度をずらして上目遣いで私を見つめてくる。



「美恋ちゃんは、ジロが好き?」


「……っ!!」



やっぱり!!!


さっきの話聞こえてたんだ!!!



「ち、違うよ!!あれは幸の勘違いだから!!」


「……本当に?」



ベッドについた私の手の袖をつんと引っ張る高峰くん。


妙に甘い雰囲気に心臓の音が加速する。



なぜ今こんな雰囲気に!?!?


てか、高峰くん、こんなキャラだったっけ!?!?
< 131 / 152 >

この作品をシェア

pagetop