恋ってやつを教えてやるよ。
私が高峰くんに恋をすれば、晴れて両想い。
恋活の成果としては、申し分ない……いや。それ以上の成果だ。
しかも、あの高峰くんだよ?
優しくてイケメンで、めっっちゃモテる高峰くんだよ?
よく考えたら私、明日死ぬんじゃないの?ってくらい、運を使い果たしてる気がする……。
だけど。
「好きになったらの話でしょ。私はそもそも、恋なんてどうしたらいいか分からないんだよぅ……」
高峰くんを恋の相手に選んだは良いものの、正直どこかで”別に高峰くんに恋できなくても、適当にはぐらかしとけば何とかなる”と思ってた部分があったのかもしれない。
高峰くんに告白された今、『高峰くんに恋したい!』と言ってしまったあの言葉の重みが突然のしかかってきて、ペッタンコに潰されそう。
これだったら、まだ他の人に恋することにしてた方が良かったのかもしれない……。
「てかさ?元木から恋活の次のミッションの話はあったの?」
「まだ。なんとなーく前ににおわされたことはあったけど。最近は恋活の話自体してこないし」
あわよくば、もう恋活のことは忘れてくれ。と思ってるんだけど、ジロのことだからなぁ……。