恋ってやつを教えてやるよ。

「……っ」



ん?


何だ?


ジロの顔、やけに赤くないか?



「ジロ」



高峰くんの低い声にそう呼ばれ、ジロがビクッと肩を揺らす。



「宍戸さんに買ったやつも渡さなきゃ」


「お、おう!そうだった!宍戸、お前はこれな」


「サンキュー!って何で青汁!!」


「青汁飲んで、ちったぁまともな思考になれや」


「表出ろ。元木」



おかしいな。


いつものジロだよね?


さっきのは気のせいだったのかな?



首を傾げながらジロのくれたミルクティーを開けて、その缶に口をつける。



ふぁっ!


美味しーー!!



「ふ。美恋ちゃん、顔に出てる。美味し?」


「うん!何かこのミルクティー、濃厚でいつもと違った感じ!」


「ミルクティーに違いとかあるの?」


「あるよある!メーカーや種類によっても全然味違うよ!」



このミルクティーは、いつもと違ったお茶っ葉の味がする!


それにミルクも濃厚で、癒される味だ。



「はは。本当?」


「本当だよ!高峰くんも一口飲んでみる?」



そこまで言って、私はハッと肩を揺らした。



し、しまった……!!!


あまりのミルクティーの美味しさに、高峰くんに告白されたことをすっっかり忘れてた!!
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