恋ってやつを教えてやるよ。

しかも、自分のことを好きって言ってくれてる相手に、何間接キスすすめてんだ私はぁぁぁぁ!!!



差し出したミルクティーを今更引っ込めるわけにはいかず……。


みるみる頬に熱が集まってくる。



誰か私を沈めてくださぁぁぁい!!!!



真っ赤になってうつむく私の心情を知ってか知らずか、無言のまま私を見つめている高峰くんの視線をつむじの先に感じた。



もう……やだな。


こんなんじゃ、ジロにまで変に思われちゃう。


ジロはまだ、私が高峰くんに告白されたこと知らないのに……。



そう思い、ぎゅっと目を瞑れば。



「……じゃ、一口もらおうかな」



そんな高峰くんの声が落ちてきて、弾かれるように顔をあげた。


そこには、私を気遣うように柔らかな笑みを浮かべる高峰くんの姿があって。


私が差し出す缶を受け取ろうと、手を伸ばしているところだった。



間接キスくらいなんだって話なのに、


うわぁ……何かこれ、見てられない。



だけど、そう思った瞬間。


私の手にあったはずのミルクティーは、思わぬ方向から現れた手によって奪われてしまった。



え……?

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