恋ってやつを教えてやるよ。

穏やかに微笑んで、私の頭を優しくなでる高峰くん。


高峰くんは本当に優しい人だなぁ。


無神経でおバカなジロとは大違いだ。




私をこんな変な気持ちにさせるジロなんかとは、大違いだ────。














そして、次の日の休日。



────ピンポーン!



玄関のチャイムの音で目が覚めた。


スマホの時計を確認すれば、11時と表示されている。



やっば。


休みだからってさすがに寝過ぎた。


てか、なんかものすごくいい夢見てた気がするのに、誰だ私の眠りを邪魔したヤツは。



────ピンポンピンポーン!



も〜。


何で誰も出ないの?


うちには誰もいないの?


あ。そうだ。


お母さん、朝から町内会の集まりに行くって言ってたっけ。



────ピピピピピピンポーン!!



「あーはいはい!そんなに押さなくても、今開けますよ!!」



寝ぼけ眼を擦りながら、ボサボサ髪のまま玄関へ。



「はーい。どちら様……」



ドアを開けた途端、ビックリして眠気がふっとんだ。



「やっほー!美恋ちゃんおひさ!」


「一花ちゃん!」



一花ちゃんとは、前に話したジロのお姉ちゃんのこと。
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