桜恋華



ブタさんについてくこと約10分。




「ついたで。この辺りまでくれば、誰かひらってくれるやろ。」


「ひらって……
あたしはものじゃ……」


「そーでもせんと、お前はここで野垂れ死にするやろーが、そろそろ腹の虫も限界やろーし。」

「なっ…」




ぐ〜きゅるるるぅ〜…




「あ……あは」





チーーーーーーン……
ですね。まさに。



図星ですよ。本当に!
だって!結局あんの重労働させられて、こっちの時代に連れて来られて、



お昼、食べそこねたもん!




「な?」

「ハイ…………」

「にしても、お前の腹の虫、相当不機嫌やないかい!早いとこ誰かにひらってもらわんと……」
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