桜恋華


やぁーっ!
スパァ―――ン!
一本!それまでーっ!




「うわーぁ……」


「そんなにすごいですか?
ここでみんな稽古をつけるんです。」



「それにしても局長どこにいったんだろう?」





そう、この試験を許可した近藤局長は、あれからどこかへ消えてしまったのである。


それと……



「まぁたあのブタさんもいなくなっちゃったょ。
んっとにもー…」


「まぁ、そのうち戻ってくんじゃねーの?」



と、特に気にしていない様子で頭の上で腕を組んで立っている新八。
さっきまで心配でしょうがなかった様子が嘘のようだ。





「原田さん。近藤さんしりませんか?」


「おー!総司にぱっつぁん!二人して稽古か?何なら俺も……んん?誰だこの嬢ちゃんは?小姓さんか?」



原田とよばれたその人は、そりゃもう大きいのなんの……。




「あ、いえ、彼女は…」

「藍染架です!入隊試験してもらうため、ここに来ました!」


「ほー!さようか!
って、入隊試験んん!?」

「はい!」


「まぁ、怪我せん程度にしとけよ〜!嫁入り前の女子は顔に傷つけちゃいけねぇかんな!!」



ワハハハと豪快に笑っては、わしわしとあたしの頭を撫でる原田さん。



……背が縮みそうなんだけど……




「総司!藍染くん!」


「「近藤さん!」」

「早く準備をしてきなさい。」


「はい/はぁい♪」




あたしの入隊がかかってるっていうのに……



アナタはどこまで暢気なんすか…沖田さん…(T-T)
< 26 / 62 >

この作品をシェア

pagetop