桜恋華
やぁーっ!
スパァ―――ン!
一本!それまでーっ!
「うわーぁ……」
「そんなにすごいですか?
ここでみんな稽古をつけるんです。」
「それにしても局長どこにいったんだろう?」
そう、この試験を許可した近藤局長は、あれからどこかへ消えてしまったのである。
それと……
「まぁたあのブタさんもいなくなっちゃったょ。
んっとにもー…」
「まぁ、そのうち戻ってくんじゃねーの?」
と、特に気にしていない様子で頭の上で腕を組んで立っている新八。
さっきまで心配でしょうがなかった様子が嘘のようだ。
「原田さん。近藤さんしりませんか?」
「おー!総司にぱっつぁん!二人して稽古か?何なら俺も……んん?誰だこの嬢ちゃんは?小姓さんか?」
原田とよばれたその人は、そりゃもう大きいのなんの……。
「あ、いえ、彼女は…」
「藍染架です!入隊試験してもらうため、ここに来ました!」
「ほー!さようか!
って、入隊試験んん!?」
「はい!」
「まぁ、怪我せん程度にしとけよ〜!嫁入り前の女子は顔に傷つけちゃいけねぇかんな!!」
ワハハハと豪快に笑っては、わしわしとあたしの頭を撫でる原田さん。
……背が縮みそうなんだけど……
「総司!藍染くん!」
「「近藤さん!」」
「早く準備をしてきなさい。」
「はい/はぁい♪」
あたしの入隊がかかってるっていうのに……
アナタはどこまで暢気なんすか…沖田さん…(T-T)