桜恋華
一通り話し終えると、私は沖田さんに尋ねた。
「やっぱり信じてもらえませんか?」
普通に考えてありえない、おかしな話だから、信じてもらえなくて当然、
そう思ってたけど、返って来た答えは意外なものだった。
「いーえ♪
確かに、信じ難いお話ですが、作り話をしているようには思えませんし、それに、本当のことなんでしょう?」
「はい!」
「なら、疑う必要なんかないじゃないですか♪」
ねっ?と小首を傾げる沖田さんは本当に可愛くて…
じゃなくて!
この人は本当に優しい人なんだと心底思った。
しかし、一瞬頭をよぎったのは、
【死】
この人達は、この激動の時代を駆け抜けて
死んでしまう。
そして、この時、同時に思ったのは、
『この人達を助けたい。』
こんなにいい人たちを、
死なせたりなんてしない!
.