アスカラール
天然悪女の憂鬱
体調を崩していると言う訳ではない。
やる気がないと言う訳ではない。
(私、どうしちゃったんだろう…?)
いつものように会社に出勤して自分のデスクに座っているものの、どう言う訳なのか仕事に取りかかることができなかった。
「森坂さん、大丈夫ですかね?」
由真がコソッと声をひそめると、心配そうに沙保に声をかけた。
「…うーん、大丈夫なのかどうかと聞かれたら大丈夫じゃないかも知れないわね」
ぼんやりとしている美都の様子に、沙保はやれやれと言うように息を吐いた。
七夕祭りのお礼として成孔にオランジェットを渡して数日が経ったものの、美都の胸の中はモヤモヤとしていた。
頭の中に浮かんでいるのは、成孔の秘書だと言う雑賀の存在だ。
(成孔さんの隣は私よりもあの人の方がふさわしいのかも知れない…)
自分とは違い過ぎる彼女に、美都は息を吐いた。
やる気がないと言う訳ではない。
(私、どうしちゃったんだろう…?)
いつものように会社に出勤して自分のデスクに座っているものの、どう言う訳なのか仕事に取りかかることができなかった。
「森坂さん、大丈夫ですかね?」
由真がコソッと声をひそめると、心配そうに沙保に声をかけた。
「…うーん、大丈夫なのかどうかと聞かれたら大丈夫じゃないかも知れないわね」
ぼんやりとしている美都の様子に、沙保はやれやれと言うように息を吐いた。
七夕祭りのお礼として成孔にオランジェットを渡して数日が経ったものの、美都の胸の中はモヤモヤとしていた。
頭の中に浮かんでいるのは、成孔の秘書だと言う雑賀の存在だ。
(成孔さんの隣は私よりもあの人の方がふさわしいのかも知れない…)
自分とは違い過ぎる彼女に、美都は息を吐いた。