アスカラール
「すみませーん、お昼ご飯をご一緒してもいいですかー?」

そこへ現れたのは律だった。

「沙保ちゃん、いいよね?」

「どうぞ」

美都と沙保が返事をしたことを確認すると、律は椅子に腰を下ろした。

律はハンカチに包まれた弁当箱をテーブルのうえに置くと、それを広げた。

「あら、彼女の手作り?」

弁当を見て聞いてきた沙保に、
「いえ、自分で作ったのです」

律は答えた。

「魚住くんは1人暮らしをしているの?」

続けて聞いてきた沙保に、
「はい、大学進学を機に1人暮らしを始めたので基本は自炊をしています。

外食だとお金がかかっちゃいますし、栄養も偏っちゃうので」

律は苦笑いをしながら答えると、たまご焼きを口に入れた。
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