アスカラール
「それに、“ミツ”と“リツ”ってよく似てる名前だと思いませんか?

もう運命じゃないですか!」

律はパンと手をたたいた。

(いや、似てると言われましても…)

それは偶然と言うものではないかと、美都はツッコミを入れたくなった。

「あー、でもさダメだから」

沙保は言った。

「えっ、どうしてですか?」

訳がわからないと言うように聞き返した律に、
「この子ね、最近彼氏ができたから」
と、沙保は答えた。

「さ、沙保ちゃん…!」

天の助けだと、美都は親友に心の底から感謝した。

「そうなんですか?」

確認するように聞いてきた律に、
「そうですよ」

美都は首を縦に振ってうなずいた。

自分に彼氏がいると言うことがわかったら、さすがに手を出さないだろう。
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