アスカラール
エレベーターに入った瞬間、フワリとした甘い香りが美都を包み込んだ。
「何階ですか?」
そう尋ねてきた低い声に、
「1階で…」
美都は答えようとしたが、目の前の人物に見とれてしまった。
(あっ、かっこいい人だ…)
ウェーブがかかっている短い黒い髪は、天然なのだろうか?
端正な顔立ちに、美都の心臓がドキッと鳴った。
眼鏡越しの二重の切れ長の目が自分を見つめている。
「あっ、ごめん」
男の口から出てきたのは、謝罪の言葉だった。
「えっ?」
何で謝られたのか、全くと言っていいほどにわからない。
「これ、上に行くんだ」
そう答えた彼に、
「えっ…ああ、ごめんなさい!」
美都はハッと我に返って、エレベーターから飛び下りた。
「何階ですか?」
そう尋ねてきた低い声に、
「1階で…」
美都は答えようとしたが、目の前の人物に見とれてしまった。
(あっ、かっこいい人だ…)
ウェーブがかかっている短い黒い髪は、天然なのだろうか?
端正な顔立ちに、美都の心臓がドキッと鳴った。
眼鏡越しの二重の切れ長の目が自分を見つめている。
「あっ、ごめん」
男の口から出てきたのは、謝罪の言葉だった。
「えっ?」
何で謝られたのか、全くと言っていいほどにわからない。
「これ、上に行くんだ」
そう答えた彼に、
「えっ…ああ、ごめんなさい!」
美都はハッと我に返って、エレベーターから飛び下りた。