アスカラール
着替えを済ませ、顔を洗って、兄と父と一緒に朝食を食べて、歯を磨いて軽くメイクを終えると、美都は会社に行く準備をした。

「行ってきまーす」

「行ってらっしゃい」

兄と父に見送られ、美都は自宅を後にした。

いつも通りの朝だと、美都は思った。

電車に乗ると、美都はカバンからスマートフォンを取り出した。

「あれ?」

指で画面をタップすると、新着メールが1件着ていることに気づいた。

(沙保ちゃんからかな?)

そう思いながら、美都は指でタップするとメール内容の確認をした。

それを見た美都は驚いた。

(成孔さんからだ…)

成孔からのメールだった。

そう言えば、昨日の帰りに彼とアドレスを交換したことを美都は思い出した。
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