アスカラール
今日も通常運転の美都に、高崎は苦笑いをするしか他がなかった。

「森坂さんと高崎さん、おはようございまーす!」

そんな彼らの間に割って入るようにして現れたのが、同じ会社で働く後輩の香西由真(カサイユマ)だった。

「おはよう、由真ちゃん」

「おはようございます、香西さん」

美都と高崎は彼女にあいさつを返した。

「お2人が一緒に出勤って珍しいですね!

もしかして、つきあってたりするんですか?」

キャッキャッと笑いながら聞いてきた由真に、
「…もしそうなったら嬉しいんですけどねぇ」

高崎は呟くように返事をした。

「そんな訳ないじゃない、確かに高崎さんはかっこいいけどね」

美都は彼の呟きを否定するように、彼女の質問に答えた。
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