アスカラール
昼休みを迎えた。

「美都、一緒に行こう」

「うん、いいよ」

沙保から声をかけられ、美都は仕事を切りあげると財布を手に持って椅子から腰をあげた。

昼食を買うために2階のコンビニに降りたら、
「あの…」

後ろから誰かに声をかけられたので、美都と沙保は同時に振り返った。

そこにいたのは、日本人離れした顔立ちをした背の高い男だった。

(この人、誰なんだろう?)

美都が首を傾げた時、
「ああ、玉村さん」

沙保が目の前の男に声をかけた。

どうやら、沙保の知りあいみたいだ。

「沙保ちゃん、知りあいなの?」

美都が声をかけたら、
「うん、ちょっとね」

沙保は質問に答えた。

「私、先にご飯を買ってくるから」

コンビニの中を指差した美都に、
「うん、わかった」

沙保が返事をしたことを確認すると、美都はコンビニへと足を踏み入れた。
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