アスカラール
ボンゴレのパスタとレモンティー、ナタデココ入りのぶどうゼリーを購入すると、美都はコンビニを出た。

沙保と玉村と言う男の姿はなかったが、美都は彼女のことを待った。

「お待たせー」

しばらくすると、コンビニの袋を手に持った沙保が出てきた。

「お帰りー」

美都は声をかけた。

2人で一緒にエレベーターに乗ると、
「さっきの人って、沙保ちゃんの知りあいなの?」

美都は先ほどと同じ質問をした。

「うん、IT関連会社に勤めている人なの」

沙保が答えた。

「へえ、そうなんだ」

(IT関連会社って、成孔さんの会社だよね…?)

美都は沙保に返事をしながら、心の中で呟いた。

「来週にやる七夕祭りに一緒に行かないかって誘われた」

沙保が言った。
< 47 / 218 >

この作品をシェア

pagetop