アスカラール
「用事って言う訳じゃないんだけど、美都の声が聞きたかったって言う理由はダメかな?」

そう言った成孔は、どこか照れくさそうだった。

「はあ、そうですか…」

それに対して、美都はどうやって返事をすればいいのかわからなかった。

「それと…」

成孔はそこで言葉を区切ると、
「今朝、何かあった?」
と、聞いてきた。

「えっ、特に何もありませんでしたが…」

彼がどうしてそんなことを聞いてきたのか、美都はよくわからなかった。

「じゃあ、体調が悪かったりした?」

続けて聞いてきた成孔に、
「特に悪いところはありませんでしたが…」

美都は訳がわからなくて、彼の質問に答えることしかできなかった。

一体、何が言いたいのだろうか?
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