Black Cherry ~にゃんこな彼女は一筋縄では捕まらない~
GW明け。
それまでに、俺は自らがばらまいて彼女に良くない事を招いた事象に関して、早いうちに対処した。
おかげで、現在の秘書課はとても風通りと仕事効率の良い環境になったと思う。
菜々子も生き生きとした表情がたまに見られるようになってほっとした。
しかし、プライベートの誘いはことごとく断られ、距離は依然まったく詰められぬまま。
気づけばひと月経っていた。
何とかしなければと、意気込みプライベートの誘いだからと社食にいる彼女に話に行った。
何とか承諾してくれた週末のデート。
しかし、誘い方、その話す場所に問題があったらしい…
俺はその日、自主的反省として自らコーヒーを入れに行くことにした。
彼女の手を煩わせない。
ほんの小さな罪滅ぼしとして…。
そんな菜々子と俺の関係は、秘書課では暖かく見守られている…。
とにかく、週末のデートで何とか距離を縮め挽回を図りたいと、俺は意気込みを新たに週末のために必死に仕事をこなすのだった。