身代わり女神は、過保護な将軍様に愛されるのに忙しい
私もユリーナの澄んだ瞳を正面から見据える。
「知識と技術、経験を身に付けたなら、男も女もないでしょう?」
ユリーナは、生半可な私とは違う。覚悟と気概をもって、真摯に医師を志す。
「!! そう、そうか! 男と同じだけの知識と技術を身に付けて、あたしが医者に……!?」
ユリーナの目が、キラキラと希望に輝く。
「レーナって、やっぱり凄いよ! なんでかレーナに背中押されたら、物凄く頑張ろうって思えるよ!」
興奮気味にユリーナが語った台詞は、私の心を柔らかにしてくれる。
胸が、温かに満たされる。
「……ユリーナ、応援するから夢に向かって頑張ろう!」
「うんっ! じゃあレーナ、早速あたし勉強道具を持ってくるから待ってて!? 今、凄く勉強がしたいんだ!」