身代わり女神は、過保護な将軍様に愛されるのに忙しい




「レーナは教会の孤児院に行く事に抵抗はあるか?」

 夕食の席、粗方食べ終えたタイミングで、ブロードさんが切り出した。

「孤児院、ですか? 抵抗なんて全くありませんが、どうしてですか?」

「軍には社会貢献活動の一環で、孤児院の子供らと交流する機会がある。そこの子供らは皆、学びたがってる。しかし神父達は生活の世話だけで手一杯なのが現状で、勉強の面倒まではなかなか手が回らない。レーナは屋敷の子供らに、勉強を教えていたようだったからな」

 学びたいのに、学ぶ機会に恵まれない子供たち。

 私はその力になる事が、出来るだろうか?


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