身代わり女神は、過保護な将軍様に愛されるのに忙しい
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忘れもしない、二月二十九日。
キンと冷えた朝の空気に身震いし、私は目覚めた。
「寒い……」
温かなベッドから身を起こし、一番にカーテンを開け放つ。
……あぁ、寒い訳だ。
窓の外には灰雪が舞い、地面には数センチの雪が積もっていた。
夜明け前の暗がりに、舞い降りる白との対比。それはとても、幻想的だった。
その日は未明からの降雪で、公共交通機関が混乱していた。
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