ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
バイクを脇目も振らずに加速させて、
着いたここが何市かなんて、俺には全然わからなかった。
俺は近くの漫画喫茶の個室に入り浸って、朝を迎えた。
「……ん、眠ぃ」
光輝とあんな風に喧嘩をしたのは初めてで、
俺の手には、光輝の腹を殴った感触がしっかりと残っていた。
「翔真…….」
もう何処にいるかすらわからない元親友の顔が目に浮かんだ。
……ずっと忘れた振りをして生きてきたのにな。
捨てられたあの日から、俺は親友を頭の中から抹消した。
翔真という存在を、考えないようにした。
だって、……もう会えないのだから。