ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~





バイクを脇目も振らずに加速させて、


着いたここが何市かなんて、俺には全然わからなかった。






俺は近くの漫画喫茶の個室に入り浸って、朝を迎えた。



「……ん、眠ぃ」




光輝とあんな風に喧嘩をしたのは初めてで、






俺の手には、光輝の腹を殴った感触がしっかりと残っていた。








「翔真…….」




もう何処にいるかすらわからない元親友の顔が目に浮かんだ。






……ずっと忘れた振りをして生きてきたのにな。





捨てられたあの日から、俺は親友を頭の中から抹消した。




翔真という存在を、考えないようにした。






だって、……もう会えないのだから。









< 104 / 213 >

この作品をシェア

pagetop