ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~



翔真だ……。



絶対、もう会えないと思ったのに。






「……ごめん」




謝ってすぐに、俺は翔真から顔を逸らした。





「……よっ」




直後、翔真は何も言わずにバイクの後部座席に乗った。




「……その話、人気のないとこでしようぜ。
道場行こうぜ、久しぶりに。道案内はすっからさ」




その話は言うまでもなく、俺が果たせなかった約束のことだった。





俺は無言で頷き、酎ハイをゴミ箱に投げ捨てて、バイクに乗った。




翔真が竹刀をしまって俺の腹に捕まったところで、俺はバイクを加速させた。




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